学部選び

文学部の志望理由|書き方・例文・早慶上智MARCH比較

文学部の志望理由|書き方・例文・早慶上智MARCH比較

「本が好きだから文学部志望」「歴史が好きだから文学部」——その動機で書き始めて、面接で詰まる受験生が毎年大量にいます。文学部の志望理由は、**「文学部とは何を学ぶ学問か」「どの大学のどの学科・専修を選ぶか」「先行研究にどう接続するか」**の3層構造で組み立てる必要があり、表層の好みだけでは合格レベルに届きません。

この記事では、早慶上智MARCH 8大学の文学部を徹底比較しながら、総合型選抜・推薦入試で評価される文学部の志望理由書の書き方を、例文付きで解説します。「自分はどの大学のどの学科・専修を選ぶべきか迷っている」「文学部って具体的に何を学ぶか分からない」という方向けの、決定版ガイドです。


この記事の結論

  • 文学部の志望理由は「研究したい問い+先行研究への言及+学科/専修の固有性」の3層で組み立てる
  • 「本が好き」「歴史が好き」だけでは落ちる——具体的な研究テーマと先行研究が必須
  • 早慶上智MARCH 文学部は 学科構成が大きく異なる(早稲田=27専修/中央=13学科/法政=地理学科有 等)
  • 文学部に社会科学系学科(心理・社会福祉・社会情報・教育情報)が含まれる大学もあり
  • 文学部志望は「学科・専修レベル」まで具体化することが合否の分岐点

目次


文学部とは何を学ぶのか

文学部の学びは、大きく 6つの分野に分解できます。

分野学ぶ内容必要な素養
文学・語学系国文学・英文学・仏文学・独文学・中文学等言語感覚・読解力
史学系日本史・東洋史・西洋史・考古学史料読解・実証的思考
哲学・宗教学系哲学・倫理学・宗教学・キリスト教学抽象的論理・批判的思考
心理学・社会学系心理学・社会学・社会福祉学観察力・実証的アプローチ
メディア・芸術系新聞・ジャーナリズム・芸術・映像表現力・社会観察力
教育・地理系教育学・地理学・教育情報学学際的視野・実証データ分析

ここで重要なのは、大学によって文学部の守備範囲が異なること:

  • 中央文学部:13学科(心理・社会福祉・社会情報・教育情報まで含む大規模)
  • 法政文学部:7学科(地理学科・心理学科を含む)
  • 上智文学部:7学科(新聞学科がユニーク)
  • 慶應文学部:17専攻
  • 早稲田文学部:27専修

「文学部志望」と書くだけでは不十分で、学科・専修・専攻のレベルまで具体化する必要があります。

文化構想学部・国際教養学部・社会学部との違い

文学部志望の受験生がよく混同する隣接学部:

  • 文学部 vs 文化構想学部(早稲田):文学部は「個別領域の専門研究」(27専修)、文化構想学部は「現代社会のテーマを文化論的に学際研究」(論系制)。
  • 文学部 vs 国際教養学部:国際教養は「英語環境+リベラルアーツ」、文学部は「特定言語・文化・歴史の専門研究」。
  • 文学部 vs 社会学部:心理・社会福祉系学科がある文学部もあるが、社会学部は「社会学・社会政策・メディア社会学を中心に専門化」。

文学部に必要な素養

「文学部って読書量が必要?」という質問は最頻出ですが、答えは 「分野による」

  • 文学・語学系:原典読解力・言語感覚が必須
  • 史学系:一次史料を読む集中力・実証的思考
  • 哲学系:抽象的論理・批判的思考
  • 心理・社会学系:データ分析・統計の基礎

ひとつのテーマを掘り下げる集中力」「先行研究を読む耐性」「自分の問いを言語化する力」が文学部の核となる素養です。


文学部志望のきっかけ7パターン

文学部の志望理由書で説得力を出すには、**「観察体験 → 持った問い → 先行研究+学びたい分野」**の3段論法が鍵です。

パターン1:特定作家・作品との出会いから

:「夏目漱石の『こころ』を読んで、なぜ近代日本の知識人がこれほど自殺・破滅に傾くのか、明治期の精神史と日本近代文学の関係を研究したい」 → 国文学・日本近代文学・思想史につながる。

パターン2:歴史的事件の調査から

:「太平洋戦争の戦地体験記録を読み、戦後日本の歴史認識がどう構築されたかを研究したい」 → 日本近現代史・歴史学・記憶研究につながる。

パターン3:哲学書との出会いから

:「ニーチェの『道徳の系譜学』を読み、近代における善悪概念の起源を批判的に探究したい」 → 西洋哲学・倫理学・思想史につながる。

パターン4:心理学・カウンセリング体験から

:「不登校だった友人の話を聞き、なぜ学校から離れる選択が「逸脱」とされるのか、臨床心理と社会心理を研究したい」 → 臨床心理学・社会心理学につながる。

パターン5:メディア・ジャーナリズムへの関心から

:「同じ事件報道でも新聞社により論調が大きく異なる現象を見て、メディアが社会認識をどう構成するかを研究したい」 → 新聞学・メディア社会学・ジャーナリズム研究につながる。

パターン6:地域・地理問題から

:「祖父母の故郷の過疎化を見て、なぜ地方が衰退するのか、人口地理学と地域研究を学びたい」 → 地理学・地域研究につながる。

パターン7:宗教・キリスト教への関心から

:「日本のクリスマス文化と本来のキリスト教的意味の乖離を見て、宗教の文化変容を研究したい」 → 宗教学・キリスト教学・文化人類学につながる。

★これら7パターンに共通するのは、「観察 → 問い → 先行研究+学びたい分野」という3段論法です。「○○が好き」という主観的好みではなく、観察した現象から学術的問いへつなげると説得力が一気に高まります。


文学部の主要進路・キャリア

文学部の卒業後の進路は、業界別に以下の傾向があります。

主要5業界

1. メディア・出版・広告 新聞社・テレビ局・出版社・広告代理店。文学部出身者の伝統的進路。コトバ・論理構成力が活きる。

2. 教育(教員・予備校・塾) 中学・高校の国語・社会・英語教員。教員免許取得が必要。教育学科・国文学科・英文学科出身者に多い。

3. 公務員(国家・地方・専門職) 国家公務員・地方公務員・図書館司書・学芸員。論述試験で文学部の素養が活きる。

4. 一般企業(人事・広報・営業・コンサル) メーカー・金融・コンサル等の事業会社。文学部の論理構成力・コミュニケーション能力が評価される。

5. 大学院進学・研究者 修士・博士課程進学。大学教員・図書館・博物館・シンクタンク等。

「文学部は就職が弱い」は誤解

「文学部は就職が弱い」という偏見がありますが、実際の就職率は経済学部・商学部とほぼ同水準です。文学部の素養(論理構成力・読解力・コミュニケーション能力)は事業会社で評価される基礎能力で、特に人事・広報・コンサルティング・メディア業界では強みになります。

ただし、「就職に有利だから文学部」という動機は弱く、**「○○の研究をしたい」**という学術的問題意識を主軸にすることが志望理由書では重要です。


早慶上智MARCH 文学部の徹底比較

8大学の文学部を、学科構成・差別化軸・キャンパス・建学精神で比較します。

比較表

大学学部名学科構成キャンパス固有差別化軸
早稲田文学部27専修(学科は文学科1)戸山27専修制で文系全領域を網羅・「学問の独立」
早稲田文化構想学部6論系(多元文化・複合文化等)戸山文学部と対比される論系制・現代社会テーマ重視
慶應文学部17専攻(人文社会学科1)日吉→三田17専攻制・自己推薦が中心
上智文学部7学科(哲・史・国文・英文・仏文・独文・新聞四谷新聞学科がジャーナリズム研究で他大学に類例少ない
明治文学部3学科(文学・史学地理・心理社会)駿河台心理社会学科(臨床社会学・社会心理学)が固有
青学文学部6学科(英米・仏・日・史・比較芸術・教育)青山比較芸術学科が固有・「Be Faithful」
立教文学部3学科+コースキリスト教・文・史・教育)池袋キリスト教学科が立教固有・聖公会建学精神
中央文学部13学科(文学・語学・史・哲・心理・社会福祉等)多摩→茗荷谷13学科の大規模・社会科学系学科を文学部に包含
法政文学部7学科(哲・日文・英文・史・地理・心理・社会)市ヶ谷地理学科がMARCH文学部で稀・「自由と進歩」

大学別の固有論点(志望理由書で書き分けるポイント)

早稲田文学部27専修で文系全領域をカバー。文学・語学・史学・哲学・芸術系それぞれを専門研究できる。文化構想学部との書き分けが必須:文学部は「個別領域の専門研究」、文化構想は「学際的論系研究」。

慶應文学部17専攻制で人文社会学科1学科に集約。自己推薦入試が中心で、エッセイ重視。

上智文学部7学科で哲学・史学・国文・英文・仏文・独文・新聞新聞学科はジャーナリズム研究で他大学に類例少なく、メディア志望者の有力選択肢。

明治文学部3学科(文学・史学地理・心理社会)。心理社会学科は臨床社会学・現象社会学・社会心理学コースを持つ明治固有の学際学科。

青学文学部6学科(英米・仏・日・史・比較芸術・教育)。比較芸術学科は美術・音楽・演劇・映像を比較研究する固有学科。

立教文学部3学科+コースキリスト教・文・史・教育)。キリスト教学科は立教文学部の最大差別化軸で、聖公会建学精神と直結。教育学科に「初等教育専修」あり。

中央文学部13学科の大規模文学部。文学・語学・史・哲だけでなく、心理・社会福祉・社会情報・教育情報まで包含。「文学部なのに社会科学系学科もある」広い守備範囲。

法政文学部7学科(哲・日文・英文・史・地理・心理・社会)。地理学科はMARCH文学部の中で独自性が高く、地理学×社会科学を研究したい受験生に最適。


大学別の固有学科と研究領域

大学研究領域の特色固有/強い学科・専修
早稲田文27専修で文系全領域を網羅・専門特化文学・語学・史学・哲学・芸術系各専修
早稲田文構論系制で文化を横断的に学ぶ・現代社会論重視多元文化・複合文化・現代人間論系等
慶應文17専攻・自己推薦中心哲学・史学・文学・図書館情報・教育・心理・社会等
上智文新聞学科でジャーナリズム研究新聞学科(メディア・ジャーナリズム)
明治文心理社会学科で社会×心理の学際研究心理社会学科(臨床社会・現象社会・社会心理コース)
青学文比較芸術学科で美術・音楽・演劇・映像を比較研究比較芸術学科
立教文キリスト教学科で聖公会神学を体系的に研究キリスト教学科/教育学科初等教育専修
中央文13学科で文学から社会科学までカバー心理・社会福祉・社会情報・教育情報学科を含む
法政文地理学科で地理学×社会科学を研究地理学科/心理学科

★志望理由書を書く前に、各大学のシラバス・教員紹介ページを確認し、自分の研究したいテーマと最も近い教員・科目を 2〜3つ特定してください。「○○の研究に関心があり、貴学の○○ゼミで学びたい」と書ければ、本気度が一気に伝わります。


文学部の志望理由で押さえる3つの固有論点

論点1:「学術的な問い」を立てる(好みだけでは落ちる)

「本が好き」「歴史が好き」「哲学に興味」では志望動機として弱すぎます。文学部が求めるのは、**「研究したい学術的問題」**の具体性です。

強い動機の構造

  1. 観察体験(特定作品・歴史事件・現象との出会い)
  2. 学術的な問い(なぜそうなるのか)
  3. 先行研究への言及(誰の○○研究を踏まえているか)
  4. 研究したい分野(何専修・何学科で何を学びたいか)

論点2:「学科・専修選択」の必然性を示す

文学部は大学によって学科構成が大きく異なる:

  • 早稲田:27専修から1つ選択
  • 慶應:17専攻から1つ選択
  • 中央:13学科から1つ選択
  • 上智・法政:7学科から1つ選択
  • 明治:3学科から1つ選択

「文学部志望」と書くだけでは評価されません。「○○大学の○○専修で○○を研究したい」と専修・学科レベルで具体化することが必須です。

論点3:「先行研究」への言及を示す

文学部は学術研究志向の学部です。志望理由書に先行研究(著者名・著書名)への言及を含めると、志望度の本気度が一気に伝わります。

書き方例:「夏目漱石研究では、柄谷行人の『日本近代文学の起源』が重要な先行研究だが、自分は別の視点から○○を研究したい」のように、1〜2冊の先行研究に言及する。


文学部 志望理由の例文3パターン(Before/After)

文学部の志望動機は、研究したいテーマによって書き分けが必要です。文学・思想史志向/メディア・ジャーナリズム志向/心理・社会学志向の3パターンの Before/After 例文を紹介します。

例文1:文学・思想史志向(早稲田文学部 国文学専修向け)

例文を見る(Before → After・約290字)

Before例(NG・約100字)

私は本が好きで、特に夏目漱石の作品を愛読しています。早稲田大学文学部で日本文学を学んで、文学を深く理解できる人材になりたいです。

なぜNG:「本が好き」「文学を深く理解」と汎用語のみ。研究したい問いがなく、先行研究への言及もない。


After例(改善版・約290字)

「夏目漱石の『こころ』『それから』『門』に共通する『破滅志向』はなぜ近代日本の知識人を捉えたのか——柄谷行人『日本近代文学の起源』が指摘する自我の制度化と内面の問題を、漱石作品の経済表象(金銭・財産・相続)の観点から再解釈できないか」——という問いを、漱石全集を読み始めて持ちました。

早稲田大学文学部国文学専修は、27専修制で日本近代文学を専門特化して研究できる稀有な環境です。漱石研究の蓄積があり、文学と思想史を横断する研究伝統を持っています。「学問の独立」のもと、卒業論文では漱石作品における経済表象と近代的自我の関係をテーマに、先行研究を批判的に踏まえた独自の解釈を試みたいです。

Before→Afterの差分:① 「本が好き」を漱石作品の特定問題に置き換え ② 柄谷行人という先行研究に言及 ③ 国文学専修を27専修制の中で位置づけ ④ 卒業論文テーマまで具体化

例文2:メディア・ジャーナリズム志向(上智文学部 新聞学科向け)

例文を見る(Before → After・約290字)

Before例(NG・約100字)

ジャーナリズムに興味があり、メディアの仕組みを学びたく、上智文学部新聞学科を志望しました。新聞記者になって、社会に貢献したいです。

なぜNG:「ジャーナリズムに興味」「メディアの仕組み」「社会に貢献」と抽象語のみ。研究したいメディア現象が不明。


After例(改善版・約290字)

「同じ事件報道で新聞各社の論調がなぜここまで異なるのか——朝日・読売・産経の福島原発事故報道を比較し、メディアが社会認識をどう構成するかを研究したい」——大学で新聞各社の比較記事を集めるようになって持った問いです。林香里『メディア不信』が指摘するジャーナリズムの正統性危機を踏まえつつ、独自の視角で分析したいと考えています。

上智大学文学部新聞学科は、他大学に類例の少ないジャーナリズム専門学科で、メディア研究・報道倫理・社会調査を体系的に学べます。「For Others, With Others」の精神のもと、卒業後はメディア研究者または記者として、メディアと民主主義の関係を実践と研究の両面から探究したいです。

Before→Afterの差分:① 「ジャーナリズムに興味」を福島原発報道の各紙論調比較という具体テーマに ② 林香里という先行研究に言及 ③ 新聞学科の独自性を明示 ④ 将来像を「メディア研究者・記者」と具体化

例文3:心理・社会学志向(明治文学部 心理社会学科向け)

例文を見る(Before → After・約290字)

Before例(NG・約100字)

心理学に興味があり、人の心を理解できるようになりたく、明治文学部を志望しました。将来は心理士やカウンセラーとして働きたいです。

なぜNG:「心理学に興味」「人の心を理解」「カウンセラー」と職業憧れと抽象語のみ。心理社会学科を選ぶ必然性が不明。


After例(改善版・約290字)

「不登校の子どもたちは、本当に『社会から逸脱している』のか——なぜ『学校に行く』ことが規範化され、行かない選択が病理化されるのか、不登校現象の社会的構築過程を臨床社会学の視点から研究したい」——不登校だった友人の話を聞いて持った問いです。

明治大学文学部心理社会学科は、臨床社会学コース・現象社会学コース・社会心理学コースを持つ、明治文学部固有の学際学科です。「社会×心理」のアプローチで現象を多角的に研究できる稀有な環境であり、社会学の構築主義と心理学の臨床的視点を統合できます。「権利自由・独立自治」のもと、卒業後はスクールソーシャルワーカーまたは社会学研究者として、学校・教育の規範構造を批判的に研究したいです。

Before→Afterの差分:① 「心理学に興味」を不登校の社会的構築という臨床社会学的問題に ② 3コース構成の固有性を明示 ③ 「社会学×心理学」の学際性を強調 ④ 将来像を「スクールソーシャルワーカー・社会学研究者」と具体化


文学部「NGフレーズ → 改善フレーズ」言い換え集

NGフレーズ(汎用抽象語)改善フレーズ(具体的)
本が好きです○○作家の○○作品に表れる**○○問題**を学術的に研究したい
歴史が好きです○○時代の○○史料から**○○現象**の社会的背景を解明したい
哲学に興味があります○○哲学者の○○論を踏まえ、現代の**○○問題**に応用できないか研究したい
心理学を学びたい不登校の社会的構築を臨床社会学の視点から研究したい
文学を深く理解したい漱石作品の経済表象と近代的自我の関係を批判的に再解釈したい
文章が書ける人になりたいメディアの言説構造を新聞学的に分析する力を身につけたい
教養を身につけたい○○分野の先行研究を体系的に読み込み、卒業論文で独自視点を提示したい
教師になりたい教育における○○問題を研究し、教育改革に貢献できる教員になりたい
古典を学びたい○○時代の○○作品における**○○表現の社会的背景**を史料・先行研究から再構築したい

文学部の面接でよく聞かれる質問10選

基本質問

Q1:「最近読んだ本を教えてください」対策:志望分野に関連する本を最低3冊読み、「何を学んだか」「自分の研究関心とどう繋がるか」を答えられるよう準備。

Q2:「あなたが研究したい問題を30秒で説明してください」対策:志望理由書の核となる「問い」を、30秒・1分・3分の3段階で言える練習。

Q3:「なぜ文学部か?社会学部・教育学部ではダメな理由は?」対策:文学部の学術研究志向と、隣接学部との違いを言語化。

学術質問

Q4:「先行研究で重要な著者・著書を教えてください」対策:志望分野の主要先行研究を1〜2冊読み、批判的に語れるように。

Q5:「○○分野で最近気になる学術的議論は?」対策:志望分野の最新動向(近年の批判・新理論等)を1つ用意。

Q6:「卒業論文のテーマを暫定でも教えてください」対策:「○○について○○の視点で研究したい」というレベルで言語化。

学科・大学質問

Q7:「○○大学文学部のどの学科・専修を志望しますか?」対策:学科・専修レベルでの志望動機を、研究したいテーマと接続して答える。

Q8:「他大学の文学部と比較しましたか?」対策:最低 2大学を比較し、固有差別化軸(早稲田=27専修/中央=13学科/上智=新聞学科 等)を明示。

進路・将来質問

Q9:「将来どのような職業に就きたいですか?」対策:職業名のみではなく「○○分野の○○を活かして○○問題に取り組む」と具体化。

Q10:「教員免許を取得しますか?」対策:取得する場合は明確に。取得しない場合も「学部段階では学術研究を優先する」と答えられるように準備。


文学部 志望者向け推薦書籍7選

入門書(高校生・初学者向け)

1. 柄谷行人『日本近代文学の起源』(講談社文芸文庫) 日本近代文学研究の必読書。自我の制度化と内面の発見を論じた古典的名著。

2. ハンナ・アーレント『人間の条件』(ちくま学芸文庫) 政治哲学・社会哲学の名著。労働・仕事・活動の区別から人間の条件を考察。

中級書(少し踏み込みたい人向け)

3. ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』(書籍工房早山) ナショナリズム研究の古典。国家・文化・アイデンティティを考えるのに必読。

4. ミシェル・フーコー『監獄の誕生』(新潮社) 社会哲学・歴史学の名著。規律権力の概念を学べる。

専門書(深く学びたい人向け)

5. ピエール・ブルデュー『ディスタンクシオン』(藤原書店) 社会学の世界的名著。文化資本・ハビトゥスの概念を学べる。

6. エドワード・サイード『オリエンタリズム』(平凡社) ポストコロニアル研究の出発点。西洋による東洋の表象を批判的に分析。

メディア・ジャーナリズム志望者向け

7. 林香里『メディア不信』(岩波新書) 日本のメディア研究の現代的展開。ジャーナリズムの正統性危機を扱う。

★読書後のアウトプット:各書の 「印象に残った3行」 をメモしておき、面接で「最近の読書」を問われた際に答えられるようにしておく。


文学部選びの自己診断 10項目

#チェック項目YES/NO
1特定のテーマ・作家・時代・分野について継続して関心を持っている
21冊の本を精読する集中力がある
3抽象的な議論・批判的思考を楽しめる
4文章を書くこと・読むことが好き
5自分の関心分野で先行研究を1〜2冊読んだ経験がある
6文学・歴史・哲学・心理・社会・メディアのどれかに強い関心
7ニュースで関連分野の話題を継続的に追っている
8学科・専修選択(研究したい分野)が暫定でも明確
9就職に有利だから」より「研究したいから」が動機の主軸
10大学院進学(修士・博士)を視野に入れる、または検討する余地がある

判定

  • 0〜3個:文学部志望は再考。社会学部・教育学部との比較を勧める
  • 4〜5個:文学部適性はあるが、学科・専修選択を慎重に
  • 6〜7個:文学部志望は妥当。先行研究の読み込み研究テーマ言語化に注力
  • 8個以上:文学部適性が高い。学科・専修レベルでの絞り込みを進める

文学部 志望理由の失敗パターン3選

パターン1:「○○が好き」型(主観的好みの表明)

「本が好き」「歴史が好き」だけでは、学術的問題意識ではなく趣味の表明と判断される。改善:「○○について○○の視点で研究したい」と学術的問いに転換する。

パターン2:「教養を身につけたい」型(漠然動機)

「教養を身につけたい」「視野を広げたい」が動機の主軸だと、「それなら他学部・独学でも可能では?」と突かれる。改善:「○○分野の先行研究を読み込み、○○について独自視点を提示したい」と研究志向に。

パターン3:「学科・専修無視」型(学部全体だけで志望)

複数学科ある文学部(中央=13・早稲田=27専修・慶應=17専攻 等)で、**学科・専修を明示せずに「○○大学文学部志望」**と書くと、学部選びの解像度の低さが露呈。改善:「早稲田文学部の国文学専修」「上智文学部の新聞学科」と学科・専修レベルで具体化。


よくある質問

Q1: 文学部は就職に弱いって本当ですか?

誤解です。実際の就職率は経済学部・商学部とほぼ同水準。人事・広報・コンサル・メディア業界で文学部の素養(論理構成力・読解力)は強みになります。ただし、「就職に有利だから文学部」という動機は弱く、研究したいテーマを主軸にすべき。

Q2: 文学部と社会学部、どちらを選ぶべきですか?

研究したいアプローチで選びます:

  • 特定言語・文化・歴史・思想の専門研究(個別領域の深掘り)→ 文学部
  • 社会全般・社会政策・メディア社会の学際研究(社会現象の俯瞰)→ 社会学部

ただし、文学部内に心理学科・社会学科がある大学(中央・法政等)もあり、学科レベルで判断する必要があります。

Q3: 文学部の総合型選抜・推薦は学力が問われますか?

入試方式によります。指定校推薦は評定平均(3.8〜4.0以上)が事実上の出願条件。慶應文学部の自己推薦はエッセイ重視。志望大学の入試方式を確認した上で対策しましょう。

Q4: 教員免許を取得すべきですか?

教員志望なら必須、それ以外は任意。教員免許取得は時間的負担が大きい(教育実習・教職科目)ため、確実に教員になりたい場合のみ。志望理由書では「教員免許取得を視野に入れて教育問題を研究したい」と書くと整合的。

Q5: 文学部の志望理由書で「読書好き」「歴史好き」と書いていいですか?

書いてもいいですが、主軸にしないこと。「読書好き」「歴史好き」を入口の話として使い、すぐに「○○について○○の視点で研究したい」という学術的問いに繋げるのが正解。


まとめ:文学部志望は「学科・専修レベル」と「先行研究」で具体化する

文学部の志望理由書で合格を勝ち取るためには、以下の3つを徹底することが重要です:

  1. 学術的な問いを立てる——「○○が好き」ではなく、「○○について○○の視点で研究したい」という問いの形で動機を表現する
  2. 学科・専修レベルまで具体化する——「文学部」で止まらず、固有学科・専修(早稲田=27専修/中央=13学科/上智=新聞学科/明治=心理社会学科 等)に踏み込む
  3. 先行研究への言及を含める——著者名・著書名を1〜2冊挙げ、「それを踏まえつつ独自視点を提示したい」と研究志向を示す

志望大学が決まっている場合は、各大学の専用記事も併せてご覧ください:

総合型選抜・推薦入試の基本については、志望理由書の書き方総合型選抜に向いている人も参考にしてください。


本記事の情報は2026年5月時点のものです。各大学の最新の募集要項は必ず公式サイトでご確認ください。

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